
格式ある模様とモダンな
デザインが日常を華やかに彩る
博多織は、伝統的工芸品に指定された、約800年の歴史を誇る福岡の名品です。織り込まれた縞模様のシャープさと、しっかりとした強度が特徴で、帯として特に有名です。「献上柄」と呼ばれる模様は、かつて献上品に使われた格式ある模様。シンプルでモダンなデザインも多く、バッグや小物など、日常のアイテムにも幅広く活かされています。伝統を受け継ぎながらも、今のライフスタイルにぴったり寄り添うのが博多織。伝統と現代のおしゃれがミックスされた工芸です。

贈り物にも喜ばれる
彩色美と繊細な技が光る人形
博多人形は江戸時代に生まれた、福岡の代表的な伝統工芸品。最大の魅力は、リアルでありながら柔らかな表情と、ひとつひとつ丁寧に施される彩色です。歌舞伎役者や美人、童子など、多彩なモチーフがあり、まるで物語が動き出しそうな臨場感があります。節句やお祝いの贈り物としても人気で、玄関やリビングに飾れば、その場がぐっと華やぎます。匠の技が生み出す繊細さと存在感は、今見ても新鮮!伝統とアートが融合した博多人形は、飾る人の心をやさしく照らしてくれます。

豊かな模様と風合いが映える
使うほど肌になじむ木綿生地
久留米絣は200年以上の歴史を持つ、日本を代表する織物。木綿ならではの柔らかさと素朴な風合いが魅力で、幾何学模様や花柄など、素敵なデザインが豊富です。昔は日常着として親しまれてきましたが、今はワンピースやシャツ、バッグなど、ファッションアイテムにも大活躍!使い込むほどに肌になじみ、愛着がどんどん増していくのもポイント。伝統的なのに、どこかカジュアルでポップ。世代を超えて日常に取り入れやすい、進化し続ける布が久留米絣です。
<本館8階>
・野村織物
・池田絣工房
<本館6階>上りエスカレーター前
・坂田織物
・丸亀絣織物

和にも洋にもなじみ、
使うほど愛着深まる暮らしの器
福岡県東峰村で生まれる小石原焼は、約350年の歴史を持つ陶器。見た目の特徴は「飛び鉋」や「刷毛目」と呼ばれる独特の模様で、手仕事ならではのリズム感が食卓を楽しく彩ります。使いやすさにこだわった器が多く、毎日の食事で活躍すること間違いなし。素朴で温かみのあるデザインは、和食だけじゃなく洋食にもピッタリ合います。民藝の精神を受け継ぎながらも、若手作家による新しいスタイルの器も登場していて、伝統とモダンがいいバランスで共存しています。

茶の湯の伝統とモダンな感性が
響き合う暮らしの器
上野焼は約400年の歴史を持つ福岡県の焼物。茶道とのつながりが深く、繊細で軽やかな作りが特徴です。手にした際に心地よい重さを感じ、口当たりもなめらか。釉薬による多彩な色合いはひとつとして同じものがなく、器ごとに個性が光ります。茶器としてだけでなく、日常のご飯茶碗やカップとしても大活躍。伝統を守りながらも、モダンなデザインを取り入れた器も生まれていて、若い世代にもファンが増えています。使うたびにちょっと贅沢な気分を味わえる焼物です。

伝統の技が宿る提灯が
祈りと暮らしをやさしく包む
八女提灯は、和紙と竹骨を組み合わせた繊細で優雅な工芸品。特にお盆に飾る盆提灯として有名で、ご先祖さまを迎える日本の夏の風物詩です。絵師が手描きする花や風景の絵柄はひとつひとつ違い、見ているだけで癒される柔らかい光を放ちます。最近では、インテリアや照明器具として楽しめるモダン提灯も登場し、伝統とデザイン性が見事にコラボ。和の趣を感じながらも、暮らしに遊び心をプラスできるアイテムとして注目されています。

伝統の技を受け継ぎ
現代の暮らしにも寄り添う仏壇
八女福島仏壇は、その豪華絢爛な造りと高度な技術で知られる工芸品。木地から彫刻、漆塗り、蒔絵、金箔仕上げまで、なんと20以上の工程を専門の職人が分業で担います。見事な細工や華やかな装飾は圧巻で、まるで美術品のよう。もちろん、単に豪華なだけではなく、家族の祈りや願いを支える心の拠り所として受け継がれてきました。近年は現代の住まいに合うコンパクトな仏壇も登場し、伝統の技を残しつつ新しい暮らし方にもマッチ。八女の誇りが詰まった逸品です。